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アルミの基礎情報を発信します!




①『アルミの材質について』
アルミの材質は1000番~7000番まであります。
1000桁単位の数字によって添加する金属が違い、それぞれの特徴があります。


①1000番系(A1050、A1100)
1000番系の材質は純アルミと呼ばれます。(純度99%以上)
※A1050は純度99.5%以上、A1100は純度99%以上のものとなります。

(特徴)
電気・熱伝導性、加工性、表面処理性、耐食性などアルミの特性を活かせる材質です。
しかし強度は他の材質と比べると劣ります。
一般材料としてはA1050、A1100の板材などがあります。

(用途)
熱交換器、化学工業タンク、電気機器などに利用されています。




②2000番系(A2017 A2024)
2000番のアルミ材は銅を添加した合金でジュラルミンと呼ばれます。

(特徴)
高い強度がありますが、銅を添加しているため酸化しやすく、耐食性が低いのも特徴です。
代表的なのがA2017,A2024で、前者がジュラルミン、後者が超ジュラルミンです。





③3000系(A3003 A3004 A3104)
3000系の合金は、アルミにマンガンを添加した合金です。

(特徴)
純アルミニウム系の加工性,耐食性を下げずに、強度を増加させています。
代表的な材質はA3003になります。

(用途)
アルミ缶ボディーや屋根板などの建材があげられます。
また、A3003やそれに相当する合金にマグネシウムを1%程添加し
強度を増加した材質として3004、3104があります。





④4000系(A4032)
4000番のアルミ材はシリコンを添加した合金です。 4000番はA4032という材質があります。

(特徴)
この合金は熱膨張率が抑えられており、また耐摩耗性・耐熱性が改善されております。

(用途)
鍛造ピストン材料として多く利用されております。




⑤5000番系(A5052、A5056、 A5083)
5000番系の材質はマグネシウムを添加した材質です。

(特徴)
耐食性と強度、溶接性が高い材質です。
A5052はアルミ合金全体の中で中程度の強度を持ち、合金板材の一般的な材質です。
A5056は丸棒の一般的な材質で、耐食性や切削性に優れています。
A5083は非熱処理合金の中では最高の強度を誇り溶接性に優れております。

(用途)
船舶や車両、通信機器部品などに利用されます。





⑥6000番系(A6063)
6000番系の合金はシリコンとマグネシウムを添加した合金です。

(用途)
5000番のアルミ材よりも耐食性を持っております。
また6000番の中でもA6063は押出加工性に優れ、
建築用サッシを中心とした形材によく利用されます。




⑦7000番系(A7075 A7204)
アルミに銅・マグネシウム・亜鉛を添加したものと銅を含まないものの2種類があります。

(特徴)
アルミニウム合金の中で最も強度がある合金です。
前者で代表的なものがA7075で、超々ジュラルミンと呼ばれてます。
後者で代表的なものはA7204 (A7N01) で溶接性に優れたています。

(用途)
鉄道車両やバンパー補強材に利用されます。



②『アルマイト処理について』
『アルミと腐蝕について』

元来アルミは表面に酸化皮膜を形成します。
この酸化皮膜は絶縁性を有しており、酸化しにくい性質を持っております。
しかし自然発生する酸化皮膜は非常に薄く、水分や異物が付着すると、そこから腐食が進行してしまいます。

その為、例えば外でアルミをそのまま利用する場合、
雨等に含まれる成分が滞留すると腐食性水溶液に変質し、その水溶液が酸化皮膜を破壊してしまい、そこから腐食する恐れがあります。




『アルマイト処理について』

簡単に表現すると、わざとアルミ材の表面に酸化皮膜を形成する処理です。
つまり、人工的にアルミを酸化させ自然に発生するものよりも厚く丈夫な酸化皮膜を作る処理。
メッキや塗装との違いは、表面にだけでなく内部にも浸透皮膜を同じだけ生成することです。
アルマイト処理を行うことで、耐摩耗性、耐腐食性、絶縁性が向上されます。




『アルマイト処理の工程』

アルミ材を固定する治具にプラス電極をつなぎ、洗浄・エッチングを経て
アルミ材を硫酸やシュウ酸などの電解液に浸し電流を流します。
電流を流すことで、アルミ材に酸化皮膜を形成させます。
この際、皮膜に微細な穴が生じるので、これを塞ぐ為の封孔処理をいくつかの方法で行い、
強固な皮膜とします。



③『アルミと鉄の比較について』
「耐食性」

(鉄)
酸化反応が活発なため錆の進行が早いのが特徴。
対策として表面を空気や水分と絶縁する塗装やメッキが必要となります。

(アルミ)
表面に酸化皮膜を形成するため、酸化が進行しにくい性質持ち、
さらにアルマイト処理をすることで耐食性を上げることが可能です。
しかしアルミは水分や異物が付着すると腐蝕が進行します。
そのため水気があるところでは対策が必要です。

具体的には鉄と同様に塗装による絶縁等が考えられます。
塩害発生地域の様なより厳しい環境によっては
高い耐食性を持つステンレスを選択することもあります。

価格面では、鉄<アルミ<ステンレスが一般的です。
価格とどこまでの耐食性を必要かを検討して選ぶ必要があります。




「重さと強度」

アルミの比重は鉄の約1/3の為、重さについてはアルミが軽いことになります。
同一の体積の場合は鉄の方が剛性は勝りますが、同一の重量とした場合、
アルミはより大きい断面積を得られるので、軽量化を図ることができます。

鉄をアルミに置き換えた場合、概ね30~50%軽量できるため、軽量化に適しております。
但し、比例して鉄よりもコスト高となる事が多いです。




「熱伝導」

アルミは鉄と比較して4倍以上の熱伝導率があり、非常に熱を通しやすい性質です。
そのため、放熱の用途に使う際はアルミが適しています。
例えば、手すりの素材がアルミだと放熱することであまり熱くなりません。
但し、​​​​​​温度変化に対して2倍の熱膨張があるため、高い温度を放熱し、
熱膨張で悪影響が出るところには注意が必要です。




④『アルミの基本的な13の特性について』
①軽い

アルミニウムは鉄・銅と比べて1/3の軽さです。
その為、主に軽量化の目的でよく利用されます。



②強い

アルミは合金の種類や、熱処理等の加工をすることで、強度を向上することができます。
その為、用途に応じて必要な強度のものを選ぶことができます。



③加工性が良い

アルミは薄い箔から板・棒状など様々な形状に加工することができます。
また、精密加工も可能なため、他の金属と比べて加工しやすいのも特性です。



④耐食性に優れる

アルミは自然に酸化皮膜を生成することで腐食を防ぎます。
その為、鉄のような赤さびが発生することがございません。



⑤表面の美しさ

素地のままでも美しい銀色をしております。
また、表面処理により表面光沢を保持したまま、耐蝕性・耐摩耗性を向上させることができます。



⑥再生しやすい

アルミは他の金属に比べて、スクラップ再生が容易であり、
品質も新品とほとんど変わらない為、省エネ資源として有効的です。



⑦電気を良く通す

銅と比べると約60%程度の伝導率の為少し劣りますが、比重が銅より約1/3程度なので、銅の半分程度の重さのアルミで同量の電流を通すことができます。
最近ではワイヤーハーネスやCVケーブル等で軽量化や曲げやすさから利用さるようになってきております。



⑧磁気を帯びない

外部磁場にほとんど影響されず磁気を帯びない性質があります。
その為、パラボラアンテナや電子医療機器など非磁性が必要な電気機器の材料としてよく利用されます。



⑨熱伝導性が良い

アルミは熱伝導性が良く、熱しやすく冷めやすい素材です。
また比重も軽い為、放熱材やエンジン部品、冷暖房装置などに用いられます。



⑩反射性に優れる

純度の高いアルミニウムは光線、電磁波、熱線をよく反射します。
その為、反射性が必要な照明器具、反射板、宇宙服などに利用されます。



⑪低温特性

鋼鉄と違い、-200℃でも脆性破壊がなく低温に強いことも特徴です。
アルミニウムは温度の低下によって強度が増していくため、低温プラントやLNGタンクなど低温で利用されるものに用いられます。
また近年、バイオテクノロジーなどの最先端技術でも注目を浴びています。



⑫鋳造しやすい

アルミニウムは融点が鉄や銅より低く、鋳造しやすい特徴があります。
その為、薄肉や複雑な形状の加工物を生産することが可能です。
自動車部品や産業機械部品など幅広く利用されております。



⑬毒性がない

アルミニウムは無害・無臭です。
また食品類との反応も無い為、食品・医薬品の包装、飲料缶、医療機器など私たちが日常で利用するものにも多く用いられます。



⑤『アルミと塗装について』
アルマイト処理とは別に意匠性・耐食性を上げる「塗装」についてご紹介いたします。

『塗装工程』
塗装処理の基本的工程

1.洗浄(製品本体の汚れ落とす)
2.下地処理 (表面を荒らし微細な凹凸を付け、塗料を付着しやすくする
下地処理には、物理的方法と化学的方法の2種類がある
3.再洗浄
4.脱脂(アルコールやシンナー、湯洗で油分を除去)
5.下塗り(プライマー)
6.乾燥・焼付(オーブン、自然乾燥)
7.上塗り(トップコート)
8.乾燥



『塗装の種類について』
塗装は下記の3種類があります。

1.メラミン塗装:主にインテリア材(内装・室内)で使用。
比較的耐候性は劣り、退色しやすい。
剥がれやすいがコストは比較的安価。

2.アクリル塗装:エクステリア材(外装・屋外)で使用。
3種類の中では耐候性や、退色、コストも中間程度。

3.フッ素塗装:エクステリア材で使用。
耐侯性や退色は強いがコストが高い為、それだけの塗装が必要な個所で使用される。




『アルミと塗装について』
塗装処理は鉄などでよく利用される耐侯性と意匠性を向上させる処理ですが、
アルミへの塗装は充分な注意が必要です。

理由は、アルミの表面が平滑であり、塗装が付着しにくく剥がれやすい為です。
アルミ材で塗装処理を行うには、下地処理を充分行う必要があります。

方法は、物理的方法と化学的方法のクロメート処理やアルマイト処理を行い、
皮膜を生成することで下地を調整します。

塗装はあらゆるところで利用されていますが、ただペンキを塗るだけでなく、
様々な工程を得て綺麗で最適な塗装ができます。



⑥『アルミニウム展伸材用素材の製造過程ついて』
工程①:ボーキサイトからアルミナへ
アルミニウムの原料はボーキサイトという赤褐色の鉱石です。
このボーキサイトを精製することでアルミナ(AL2O3)を抽出します。



工程②:アルミナからアルミニウム地金へ
アルミナを電気分解すると、アルミナ(AL2O3)から酸素(O)が除去されアルミ地金(AL)ができあがります。
一般的にアルミ地金とはA1070材で99.7%、純アルミのインゴットです。
地金価格とはこの価格を指します。



工程③:アルミニウム地金から展伸材用素材へ
出来上がったアルミニウム地金を溶解し、別の元素を添加することでA5052・A6063等、
それぞれの性質をもった合金のスラブやビレットができあがります。
それらを圧延・押出することで、板や形材などの材料品として出来上がります。



⑦『日本のアルミニウムの歴史』
1886年、ホール・エール法によりアルミの工業用材料としての基礎ができあがり、電解製錬が始まりました。 日本では1919年にジュラルミンが製造開始されてから、航空機の生産に多く利用されました。
アルミは鉄より軽い為、機体部分に必要であり、零戦などの機体材料として需要が高まりました。
戦後では、日用品・家電の普及により需要が拡大。
1970年代はアルミサッシなどの建材需要、自動車、陸運関連の需要が増加。

現在では、日本のアルミ新地金の消費量は世界第4位(※)の地位を占めており、 家庭用品や土木建築、輸送機、船舶、電気通信機、産業機械と幅広い用途で利用されております。
用途別需要としては輸送、建設、容器包装が3大分野で全体の約3分の2を占めております。
※一般社団法人日本アルムニウム協会 2016年データ参照



⑧『アルミ材の選定指針』
1.純アルミニウムを利用
まず他の金属がほぼ混ざっていない純アルミと言われるアルミで対応可能かを検討していきます。
アルミは純度が高いほど耐食性が強く、強度が必要でなければこの材質を選んでおけば大丈夫です。
純アルミニウムは、A1050やA1100が一般的です。​​​​主に器物や建築用材料として使用します。
また、A1100アルマイト付の板材が市販されており、これを使用することで、加工後の表面処理を省くこともできます。



2.汎用的なアルミ合金を利用
純アルミよりも、もう少し強度が欲しい場合、次は市場に流通しているアルミ合金で対応可能かを検討していきます。
板材はA5052、丸棒はA5056、形材はA6063が多く利用されており、お手頃な価格で購入可能です。



3.汎用的なアルミ合金では条件を満たせない場合
純アルミや一般材ではご希望の条件が満たせない場合、別の合金の使用を考えていきます。
例えば強度が足りない場合は、A2017やA7075などの強度が高い合金。溶接性が必要なら、A5083やA7N01などを検討していきます。



⑨『板巻管について』
板巻管とは、アルミの板をロールベンダーという機械で筒状にしてできる管です。
主に自動造管機では難しい長尺・大径のパイプ製造に向いております。

①板巻可能なアルミ合金
基本的にアルミであれば大体は曲げ加工が可能です。
ただし、2000番系や7000番系は種類によって溶接できない為、溶接以外の接合になる場合があります。



②製造範囲(目安)
製造にはベンダーロールを用いて板を曲げるため、希望寸法がφ200mm以下ですと曲げるのが難しくなります。
(製造の目安)
・外径:φ200~500
・長さ:500~1000
・板厚:0.6~3㎜
製作可能のラインの目安であり、外径が大きくなれば、長さ・板厚も大きくすることができます。



③用途
主に建材や容器に利用されます。


⑩『アルミ板表面の酸化反応について』

弊社の標準在庫品であるアルミ板は、メーカーより入荷した1t単位の梱包から、ご注文の数量に応じて、再梱包をしてからお届けしております。


その際、ごく稀にですが開梱した段階で、すでに酸化反応が始まっている板もあります。それらの原因としては長期保管による影響や、梅雨や夏場の温度・湿度などが挙げられます。


上記の要因で酸化反応がある板については、出荷可否の判断を、現場・営業双方の担当者で現物確認を行い、影響が出ないとの判断を持った上で、ご提供をさせていただいております。


※写真の板は、手前の端側が若干白くなっておりますが、お客様とこの状態写真を共有し、ご了承をいただいてからお届けさせていただきました。


品質について厳しく注意してご提供しております。仮にお届けした製品の品質で気になる点がございましたら、ご相談・お問い合わせくださいませ!



⑪『アルミ材の調質について』

①調質とは
アルミニウム素材は冷間加工や溶体化処理等で強度・成形等の性質を調整することができ、その調整する処置のことを調質と呼びます。 その調質の種類を質別と呼び、質別は多種多様にあります。全部覚えるのは大変な為、このページではアルミの一般材によく使用される調質に絞ってご紹介をします。



②アルミ調質(質別記号)の見方

(基本記号)

*F   : 調質の指定なく製造された物
*H112: 熱間圧延のままの状態
*O   : 焼なまし処理により最も軟らかい状態
*H1X : 冷間加工を行い、中間焼鈍にて再度冷間加工した物
*H2X : 冷間加工を行い軟化熱処理した物
*H5X : 冷間加工を行い安定化処理した物
※上記Xは加工硬質の程度を8段階に分けた数値である。例えばH32だと「2/8硬質」となり、約分して「1/4硬質」となる
*T3  : 溶体化処理後(※)の後、冷間加工を行い、さらに自然時効させた物
*T351: 溶体化処理後、冷間加工を行い、ストレッチャー等による矯正を行うことで残留応力を除去し、さらに自然時効させた物
*T4  : 溶体化処理後、自然時効させた物
*T5  : 溶体化処理後、急冷を行い、人工時効硬化処理をした物
*T6  : 溶体化処理後、積極的に冷間加工しないで、人工時効硬化処理した物
*T651: 溶体化処理後、冷却を行い、ストレッチャーなどによる矯正を行うことで残留応力を除去し、さらに人工時効硬化処理した物

※ここでの溶体化処理とは加熱したクラブ・ビレットを圧延・押出までを行った物であり、冷間加工は冷延・抽伸加工を指す。



③アルミ一般材で使用される調質

アルミで使用される一般材の材質は板材ではA5052、丸棒ではA5056、形材ではA6063があります。それ以外では純アルミのA1050とA1100。合金では、A2017、A2024、A5083、A6061、A7075などがよく利用されております。

*A5052P(板)で使用される調質  : H32、H34、O、H112
※H32とH34はそれぞれ強度や曲げやすさで選択します。O材は「なまし材」で、最も柔らかい状態です。H112は熱間圧延上がりの調質で、厚板としてよく使われます
*A5056B(丸棒)で使用される調質 : H34、H112
※H34は外径が概ねφ50以下の物に使用。H112はそれ以上の外径に使用。
*A6063S(形材)で使用される調質 : T5
*A1100P(板)で使用される調質  : H14、H24
*A1050P(板)で使用される調質  : H24、O 
*A2017で使用される調質     : T3、T351、T4
※T3は薄板、T351は厚板、T4は丸棒で使用されます。
*A2024で使用される調質     : T3、T351、T4
※T3は薄板、T351は厚板、T4は丸棒で使用されます。
*A5083で使用される調質     : O、H112
*A6061で使用される調質     : T6、T651
*A7075で使用される調質     : T651



⑫『アルミニウムに関連する語源について』


①アルミニウムの語源
アルミニウムの語源は「アルミアム(Alminum)」で、これは1807年にイギリスの電気化学者「ハンフリー・デービー」が「ミョウバン(alum)」より発見したことから名づけられた科学的金属名称です。 その後、ラテン語の「アルミーネ(Alumine:光を持ったもの)」の語音と混じり「アルミナム(Aluminium)」に変わり、更にフランスの「サント・クレール・ドビル」によって正式に「アルミニウム(Aluminium)」と命名されました。 ちなみに米国では未だに「アルミアム(Alminum)」の綴りが使われております。



②ジュラルミン語源

ジュラルミンはラテン語で「hard」を意味する「durus」と「aluminium」の合成語とする説と、ジュラルミンが発見された地名の「デュレン(Duren)」とアルミニウムの合成語とする2つの説があります。




⑬『アルミニウムの異種金属との接触の影響』

異種金属同士が接触した際、組み合わせによっては腐食等の悪影響を及ぼすことがあります。 アルミニウムも例外ではなく、組み合わせとして接触時に害のない金属、有害な金属が存在します。


「アルミニウムに害のない金属」

・亜鉛
亜鉛はアルミよりも電位が低いため犠牲防蝕効果が発生します。 これによりアルミニウムの接触腐食防止に使用することができます。 主に船舶の防触板として利用されている他、カラー板等の下地処理として、めっきで使用されています。




「アルミニウムに害の少ない金属」

・ステンレス
防蝕処理なしで安全に使用されております。主にアルミサッシ等で接合のビス用として使用されることがあります。

・チタン
海水中以外では、ほとんどの条件下でアルミニウムと接触させても安全です。

・鉄・鋼
水中、海水中、海洋性雰囲気、工業地帯などでは、アルミニウムは接触腐食します。 田園地帯や室内では安全に使用できます。

・ニッケル
海水中、工業地帯などの条件の悪いところのみ有害です。 条件の良いところでは無害となります。ニッケル自体の耐食性は鉄や鋼より良いです。




「アルミニウムに害のある金属」
・銅およびその合金
一般金属の中で最も有害です。使用環境など条件の良いところでは銅表面を防蝕することで、使用可能になります。

・金・銀・白金
銅と同程度に有害です。





「接触腐食の防止策」

・絶縁体の使用
プラスチックやゴムなどの絶縁体を両金属接触部に挿入します。

・塗装
異種金属側または両金属面に塗装します。アルミニウム側のみでは塗装欠陥部で腐食します。

・金属被覆
異種金属面に害のない(少ない)金属を被覆させます。








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