アルミの特性について
1、軽い
アルミニウムの比重は約2.7と鉄(約7.8)や銅(約8.9)と比べると約1/3。 軽量化による性能向上や作業効率向上などが期待され、 他商材からアルミに変更する動きも見られます。
2、強い
アルミは添加されている金属や、熱処理の方法で強度が異なります。 強度向上のために銅(Cu)が多く含まれた2000番系の合金などもあり、 用途に応じて必要な強度の合金を選定することができます。
3、加工性が良い
塑性加工がしやすく、さまざまな形状に成形できます。 板や形材だけではなく、薄い箔や棒状、球体など多岐にわたります。 また形材の押出加工では、複雑な断面形状も容易に製作することができます。
4、耐食性が良い
アルミは酸素と結びつきやすく、空気に触れていると表面に酸化皮膜をつくります。 この皮膜が腐食を自然に防止してくれるため、腐食が進行しにくいという特徴があります。 またアルマイト処理など表面処理を行うことで、更に耐食性を高めることができます。
5、磁気を帯びない
アルミは非磁性体のため、外部磁場に影響されず磁気を帯びない性質をしています。 そのため計測機器、電子医療機器など、非磁性が必要な電気機器によく利用されます。
6、リサイクル性が良い
融点が低いため溶かして再利用することが簡単です。 リサイクルに必要なエネルギーは、新たに原料から生産する場合に比べて約3%に抑えられます。
7、電気をよく通す
銅と比べて約60%の電気伝導率ですが、比重は約1/3となります。 銅の半分程度の重さのアルミで同量の電流を通すことができます。
8、熱伝導性が良い
アルミは熱伝導率が鉄の3倍あり、熱しやすく急速に冷えるという性質を持っています。 その性質を活かして、冷暖房装置・各種熱交換器・エンジン部品などに利用されています。
9、反射性に優れる
よく磨いたアルミは赤外線・紫外線などの光線、電磁波、各種熱線を反射します。 純度の高いアルミほど反射性に優れ、純度99.8%以上のアルミは放射エネルギーの90％以上を反射します。 暖房器の反射板や照明器具、鏡面加工を施して反射性を高めてポリゴンミラーなど光エレクトロニクス製品にも使用されています。 ◎ポリゴンミラー：レーザープリンターやデジタル複写機等に搭載されている多面体のミラー
10、低温に強い
-200℃弱と極低温下でも脆性破壊がなく靭性が大きいことが特長です。 その性質を活かして低温プラントやLNG船のタンク材などに利用されています。
11、毒性がない
無害・無臭で衛生的な素材です。 そのため 表面が美しく気密性が高いアルミ箔は、食品や医薬品の包装に使用されています。
12、表面処理がしやすい
アルマイト処理など表面処理を施すことにより、 美観だけではなく表面の硬さ・耐食性を高めることができます。 建築外装などデザイン性が求められる分野に最適な素材です。
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