『アルミ丸パイプの内径に対して 外径の芯がズレたものを製作したい!』
とのお客様の要望をお聞きして、あれこれ思案をしました。
(仮に外径25mm、内径23mmとして、内径の中心から0.5mm程度
外径の円の中心位置を
ずらすような格好で製品を作ろうとする感じです。
※実際の寸法ではありません)
これがなかなかに難しいんです。。。
鉄ならば、加工方法もレパートリーが多く、製品そのものに硬さ(剛性)があるので、
まだ条件良く製作対応できるのかもしれません。。。
これがアルミとなると素材自体が柔らかいため精度も安定しなく、
どの加工方法が良いのかずいぶん悩みました。
一般例で
押出ならば…
上記の形状、押出は可能です。
内外径精度は±0.3mm程度で、偏肉であってもギリギリまっすぐ押し出せそうな感じです。
引抜ならば…仕上げる製品の断面や肉厚は均等であることが条件のため、
理論的に不可能でした。
本製品の精度を高めるためにあれやこれやと思案した結果、
機械加工で一度トライをしてみようという考えに至りました。
素材は丸棒、加工機は複合旋盤(旋盤機能+フライス機能を備えた機種)を選択。
中心に穴をあけ、内径を軸として刃物を垂直にアプローチ。
ワーク(製品)を一周する
①回転移動
②刃物の上下
③前進移動
3軸の同時制御による加工方法。
ちなみに、仕上がり面の粗さを意識した際、
端部から5mm削るのに30分を要しました。
試作品にトライしてみた結果、これならば±0.05mmほどの精度も出せるのではないかとの
手応えを感じています。
内径基準での加工検討でしたが、製作方法は様々あると思います。
解法は無限大。
シンプルなのに、実は難しい加工品についてのワークケースでした。
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